2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

第四回蒼海賞発表

蒼海21号では第四回蒼海賞の発表もありました。今回は正賞該当作なし。準賞3名、奨励賞4名で、私も応募した三十句連作から、奨励賞として主宰選の五句抄を掲載していただきました。一応、過去4回すべてに応募し、第2回が予選通過でした。私にとって奨励賞は…

か弱きを残し猫の子譲りけり

(かよわきを のこしねこのこ ゆずりけり) 『蒼海』21号 堀本裕樹主宰 選 叔父宅で保護猫が子どもを4匹産み、3匹は新しい飼い主さんのもとへ、残る1匹と母猫は叔父のもとで飼われることになりました。子猫が産まれたときに私も見せてもらいました。 21号は…

父の背を起こし窓辺の飛花落花

(ちちのせを おこしまどべの ひからっか) 『蒼海』21号 堀本裕樹主宰 選 初案は<背を起こし病窓の飛花落花かな>でしたが、句会に出した際、「自分で背を起こしたのか人に起こしてもらったのかが曖昧」と主宰からご指摘をいただき、再考した句です。なの…

囀の窓より介護ベッド入れ

(さえずりの まどよりかいご ベッドいれ) 『蒼海』21号 堀本裕樹主宰 選 母の退院に備え、ベッドを購入したときのこと。玄関より窓から搬入する方が簡単だったので...。

花時の肩の触れあふ立ち飲み屋

(はなどきの かたのふれあう たちのみや) 『蒼海』21号 堀本裕樹主宰 選 空港にほど近い場所に住んでおり、空港内にある角打ちがお気に入りで、時々平日昼間からふらっと立ち寄ることがありました。コロナ禍以降は行けておらず、再訪したいです!花時は桜…

豆の花娘夫婦と暮らし初む

(まめのはな むすめふうふと くらしそむ) 『蒼海』21号 堀本裕樹主宰 選 ご近所の方が昨年から娘さん夫婦と同居されることになり、一緒に家庭菜園などされている姿を見て作った句です。以前にスナップエンドウをいただいたことがあり、それがとても美味し…

うららかや花の形に手巻き寿司

(うららかや はなのかたちに てまきずし) 『蒼海』21号 堀本裕樹主宰 選 主宰の句<麗かや丘のかたちのカンパーニュ>が好きで、ちょっと似た句を作ってしまいました。

フライパンにバター泡立つ春子かな

(フライパンに バターあわだつ はるごかな) 『蒼海』21号 堀本裕樹主宰 選 春子(はるご)は春の椎茸。新版 角川大歳時記 春によると、「秋椎茸は色・香りが強いのに対し、春椎茸は色も香りもほのかで肉質がやわらかい」のだそうです。

蕗味噌を背の鞄に入れくれし

(ふきみそを せなのかばんに いれくれし) 『蒼海』21号 堀本裕樹主宰 選 Netflixでドラマ版『舞妓さんちのまかないさん』を観て。主人公のキヨちゃん(森七菜)が舞妓修行で京都へ出発する朝、おばあちゃんが背中のリュックにキヨちゃん愛用の「湯たんぽ」…

葬送の校歌青田の風となり

(そうそうのこうか あおたのかぜとなり) 角川俳句2023年10月号掲載句令和俳壇 雑詠 白岩敏秀先生 佳作 令和俳壇はいろんな選者がいるので、選の結果に一喜一憂したらだめ🙅と言われました( ̄^ ̄*)

神前へ鮎運ばるる日照雨かな

(しんぜんへ あゆはこばるる そばえかな) 角川俳句2023年10月号掲載句令和俳壇 雑詠 成田一子先生 佳作防府天満宮の金鮎祭をイメージしました。