2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

夏休間近に来たる転校生

(なつやすみ まぢかにきたる てんこうせい) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 中学時代の思い出から。中途半端な季節に転校してきていつの間にかまたどこかへ転校していった同級生のことを詠んでみました。 18号は8句掲載でした。そして巻頭4席でした\(^o^)/…

吾の前を猫またぎゆく茅の輪かな

(あのまえを ねこまたぎゆく ちのわかな) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 近所の神社に立ち寄ったらまだ茅の輪が残っていて、ラッキー!と誰もいない神社で一人くぐりました♾️。野良猫が何匹も棲み着いている神社なので猫も詠んでみました。

集金の去りぎは金魚寄つて来し

(しゅうきんの さりぎわきんぎょ よってきし) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 この句を作ったとき、自治会の班長をしておりまして。自治会費を集金しにとある家を訪ねた際、玄関先の鉢の金魚がぱくぱくと寄ってきたという実景句です。

遅れ来て扇子せつせと使ひをる

(おくれきて せんすせっせと つかいおる) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 私が超暑がり💦で、どこに行っても扇子をぱたぱたしているので、そんなところから作ってみた句でした。

船降りて祭の団扇すぐもらふ

(ふねおりて まつりのうちわ すぐもらう) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 初案は「渡船降り祭の団扇もらひけり」。「上五が若干説明的。下五の"けり"で格調の高い句にしても悪くはないが、この句は滑稽味が欲しい」と主宰よりアドバイスをいただきました。…

青梅雨やキリン舎前の献花台

(あおつゆや キリンしゃまえの けんかだい) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 県内の動物園でキリンが亡くなり、献花台が設けられていたのを見て作った句です。句会で主宰から「青、キリンの黄色、献花の花束の色」の複雑な色彩感覚を評していただいた句でし…

はばからず父の日の父抱きしめむ

(はばからず ちちのひのちち だきしめん) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 韓国ドラマで、認知症のために迷子になってしまった父親を息子が探し当て、泣きながら抱きしめるシーンがあり、そこから作句しました。自分の亡くなった父への想いも込めて...。

夏木立少女の手話に鳥応ふ

(なつこだち しょうじょのしゅわに とりこたう) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 初案では季語を「夏木蔭」としていました。句会で主宰より「木蔭にすると暗くて手話がよく見えないのでは?もっと遠景で詠んだ方がよい」とアドバイスをいただき、下五を含め…

恐竜が尾を振りてゆく大枯野

(きょうりゅうが おをふりてゆく おおかれの) ふらんす堂通信 175号花実集 兼題『枯野』 髙田正子先生 選 今号は5句中3句掲載でした。前号は締切を失念して欠詠(涙)はぁぁぁぁ。ブログをまとめて更新するときつい...。ありがたいことにしばらく仕事が忙…

弁舌の刀の如し寒の水

(べんぜつの かたなのごとし かんのみず) ふらんす堂通信 175号花実集 雑詠 髙田正子先生 選

立冬の酒に神の名ありにけり

(りっとうの さけにかみのな ありにけり) ふらんす堂通信 175号花実集 雑詠 髙田正子先生 選

戯れに父上と呼ぶ榾の宿

(たわむれに ちちうえとよぶ ほたのやど) 角川俳句2023年3月号掲載句令和俳壇 雑詠 小林貴子先生 佳作 たぶん、『鎌倉殿の13人』を観ていて、「父上」って作りたくなったんだろうな(^_^;掲載されなかったら、季語を変えて作り直そうと思っていた句でした。

蟋蟀戸に在り魂よ帰り来よ

(きりぎりすとにあり たまよ かえりこよ) 角川俳句2023年2月号掲載句令和俳壇 雑詠 五十嵐秀彦 佳作 「蟋蟀戸に在り」は七十二候の季語。珍しい季語で、角川俳句大歳時記<秋>にも例句がありません。蟋蟀(秋に鳴く虫の総称)が戸口で鳴くという意味で、…

小春日や色とりどりのジャムの棚

(こはるびや いろとりどりの ジャムのたな) NHK俳句 令和4年5月放送応募句テーマ:屋内または自由題堀本裕樹先生 選 佳作 「れも助」のペンネームで掲載されました。今年度ようやく2回目の掲載~(^_^;