2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

羽根のない扇風機居間他人めく

(はねのないせんぷうき いまたにんめく) 角川俳句2019年9月号掲載句令和俳壇 雑詠 小林貴子先生選 佳作 三句投句のうち残り一句がなかなか思いつかず、苦し紛れに作った句ではあったのですが、評価していただけて本当に嬉しいです。小林先生の選は初めてで…

さくらんぼを食む子前髪みじかけれ

(さくらんぼを はむこまえがみ みじかけれ) 角川俳句2019年9月号掲載句令和俳壇 雑詠 対馬康子先生選 佳作 前号に続き対馬先生の選に入って感激です。チコちゃんを見て思いついた句でもないのですが(笑)、以前からさくらんぼで可愛い句を作ってみたいと思…

蜩にちちははの声とほくなる

(ひぐらしに ちちははのこえ とおくなる) 角川俳句2019年9月号掲載句令和俳壇 雑詠 朝妻力先生選 佳作 過去の没句(ちなみに、『遠ざかる和音のやうに蜩は』)を作り直しました。同じ視点から作句しているわけですが、推敲の大切さを改めて実感しました。

青胡桃古き詩集の話など

(あおくるみ ふるきししゅうの はなしなど) 俳句界2019年5月号応募句雑詠加古宗也先生 選 佳作佐藤麻績先生 選 佳作 季語を『青胡桃』にしようか『青林檎』にしようか悩みました。今月号は雑詠2句のみ。個人的に気に入っていた句はすべて没。相変わらずの…

広々と杜若ゆれ風生まる

(ひろびろと かきつばたゆれ かぜうまる) 俳句界2019年5月号応募句雑詠有馬朗人先生 選 佳作 地元のカキツバタ群生地。強い風雨に杜若が一枚の波のように揺れていました。

夏の月主治医に脈をとられゐて

(なつのつき しゅじいにみゃくを とられいて)NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2019.8.20(月)兼題:夏の月/冷蔵庫/毛虫神野紗希さん選 今月の放送は俳句甲子園スペシャル!ということで、今年度の俳句甲子園の兼題であった『夏の月』、『冷蔵庫』、『毛…

生きたしと手術前夜の暑さかな

(いきたしと しゅじゅつぜんやの あつさかな) NHK俳句さく咲く!令和元年7月放送応募句兼題:暑さ堀本裕樹先生 選 佳作 こんな句もありでしょうか。母の手術の2日前が『暑さ』の投句締切日でした。元気になるための手術とはいえ、高齢の母にはそれなりの覚…

竹筒の酒さらさらと鱧料理

(たけづつの さけさらさらと はもりょうり) NHK俳句 令和元年7月放送応募句兼題:鱧井上弘美先生 選 佳作 鱧。食べる機会は少ないですが、淡路島産の玉ねぎと一緒に煮こんだ鱧すき鍋をいただいたときの感動はいまだ忘れられません。アラの旨味と玉葱の甘み…

醤油屋の軒先揺るる蛍籠

(しょうゆやの のきさきゆるる ほたるかご) ふらんす堂通信 161号花実集 雑詠 髙田正子先生 選 県内に蛍籠飾りで町おこしをしている蛍の観賞地があり、そこからの作句です。投句したあとで、『単に蛍籠という季語の説明になっているかも...』と思いました…

夏野ゆく父子揃ひのスニーカー

(なつのゆく ちちこそろいの スニーカー) ふらんす堂通信 161号花実集 雑詠 髙田正子先生 選 花実集には兼題を含め五句投句できるのですが、そのうち一句は必ず掲載してもらえるそうです。今号は前回に続き二句掲載でした。次は前進できるといいな。 夏野…