2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

見送りのカサブランカと黒い傘

(みおくりの かさぶらんかと くろいかさ) 写真はフリー素材をお借りしました。

旅人を白百合の香が包みをり

(たびびとを しらゆりのかが つつみおり) 写真はフリー素材をお借りしました(著作者*madalena-pestana*さん)

流さるる雲の低きや半夏生

(ながさるる くものひくきや はんげしょう) この時期から南風が吹くようになるらしく、時候の半夏生で作句したつもりですが、季語の本意を自分でもよくわかっていないことがよくわかります。来年に持ち越します。

門涼み声するほうにアガパンサス

(かどすずみ こえするほうに アガパンサス) 久しぶりの好天。風に揺れるアガパンサスに「こっち見て!」と声をかけられた気がしました。

朝焼けに生くると死ぬる鴉あり

(あさやけに いくるとしぬる からすあり) 早朝散歩中、車の往来が途絶えた交差点でバサバサッと音がするので振り返ると、烏が雀に襲いかかり、そのまま咥えていきました。そして散歩道を進むと、道路の脇に一羽の烏の亡骸がありました。生と死の連鎖を感じ…

ごきぶりと背中合わせの夕餉かな

(ごきぶりと せなかあわせの ゆうげかな) 俳句ポスト365(2016年5月12日週の兼題:ごきぶり)に投句し、並選にとっていただきました。 ☆没句(落選句)あっさりとごきぶりたちに円居されごきぶりは最期の夢を見たりけり

掻き曇る夏至の一刻占もとむ

(かきくもる げしのいっこく うらもとむ) 晴明神社さんのツイートより 本日は、二十四節気の一つ「夏至」。一年で最も昼が長い日。御祭神安倍晴明公秘伝 平成二十八丙申年本暦に「此の日雷ある夏は三伏涼しと云う。」とある。つまり夏至に雷が鳴ると、夏が…

夕立の鼻腔くすぐる冷気かな

(ゆうだちの びくうくすぐる れいきかな) 写真はフリー素材をお借りしました。

ババロアの揺れつづきをり桜桃忌

(ばばろあの ゆれつづきをり おうとうき) 写真はフリー素材をお借りしました。

蜘蛛の囲やいよよ密なる等高線

(くものいの いよよみつなる とうこうせん)

魂の浄化するごと蜻蛉生る

(たましいの じょうかするごと とんぼうまる) 俳句ポスト365(2016年4月28日週の兼題:蜻蛉生る)に投句し、並選にとっていただきました。 ☆没句(落選句)邂逅を待ち居たる吾は蜻蛉の子とんぼの子生まれあひぬる二人かな 写真はフリー素材をお借りしまし…

青葉雨にわに朝の香うつしをり

(あおばあめ にわにあさのか うつしをり)

色づけど鞠になれずや早梅雨

(いろづけど まりになれずや ひでりづゆ) 二年越しに一輪のみ咲きました。手入れが悪いせいか、花の付き方が長細く妙なのです。

残りたる去年の空蝉揺れもせず

(のこりたる こぞのうつせみ ゆれもせず) 昨年から我が家の外壁で飼っている空蝉さんです。