2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

産直の野菜や春を追ひかける

(さんちょくの やさいや はるをおいかける) 俳句界2019年3月号応募句ここを直せば入選能村研三先生 3年間俳句界への投句を続け、この欄に掲載していただくのは初めてです。貴重な添削をいただき、お得感たっぷりです(笑) 春が近づくにつれ色とりどりの季節…

連翹や庭に光の集まり来

(れんぎょうや にわにひかりの あつまりく) 俳句界2019年3月号応募句雑詠角川春樹先生 選 佳作古賀雪江先生 選 佳作 桜の頃、桜の少し前かな、散歩で通りがかるお宅の庭に連翹がありまして、見るたびにその黄の眩しさを愛でていたのでした。 そして、山口…

薄紙に蝶の骸の美しく

(うすがみに ちょうのむくろの うつくしく) 俳句界2019年3月号応募句雑詠櫂未知子先生 選 佳作佐藤麻績先生 選 佳作 ふらりと立ち寄った地元の博物館で蝶の標本展示を見て一句作りたいなと思い、出来た句です。採取された蝶が三角紙に包まれている、標本前…

美術展窓いつぱいの木の芽晴 

(びじゅつてん まどいっぱいの このめばれ) 俳句界2019年3月号応募句兼題:「美」岸本マチ子先生 選 佳作名和未知男先生 選 佳作 珍しくわたくしが兼題で複数の選者の選に入るとは!感激です。 木の芽晴 さまざまな木が芽吹く頃のこと。微妙な遅速はありな…

藤房のひとつひとつの影ゆるる

(ふじふさの ひとつひとつの かげゆるる) 角川俳句2019年7月号掲載句令和俳壇 雑詠 嶋田麻紀先生選 佳作 岩岡中正先生選 佳作 星野髙士先生選 佳作 以前に岸本尚毅先生の埋字で採っていただいたことはあるのですが、題詠/雑詠は令和俳壇になってから投句し…

風吹けり農業女子に乙鳥に

(かぜふけり のうぎょうじょしに つばくろに) あるふぁ俳壇2019年夏号掲載句 前回に続き予備選に入りました。俳句ポストの兼題『菠薐草』で没になった句を作り替えたものです。

旅僧の触るる牡丹に月の色

(たびそうの ふるるぼたんに つきのいろ) NHK俳句さく咲く!令和元年5月放送応募句兼題:牡丹堀本裕樹先生 選 佳作 それなりに考えたのですが。はい、古臭い句です(汗) いつの時代の句かな(笑)堀本先生ありがとうございました。

罌粟坊主尻ポケットに日刊競馬

(けしぼうず しりポケットに にっかんけいば)俳句ポスト365(第219回 2019年4月18日週の兼題:罌粟坊主)夏井いつき先生 選 人選 罌粟坊主。罌粟の花の散ったあとの球形の実で、風に揺れる様がユーモラスであることから、罌粟坊主と親しみをこめて呼ぶ(俳…

湯屋のまえ星のゆあんとひきがへる

(ゆやのまえ ほしのゆあんと ひきがえる)俳句ポスト365(第218回 2019年4月4日週の兼題:蟇)夏井いつき先生 選 人選 ひきがへるは漢字でもよかったかな。少し前から『湯屋』という言葉が気に入っていて時々使ってしまいます。二句人選に採ってもらえて嬉…

臍の緒を岸辺につなぐ蟇

(へそのおを きしべにつなぐ ひきがえる)俳句ポスト365(第218回 2019年4月4日週の兼題:蟇)夏井いつき先生 選 人選 『トノサマガエル アマガエル カエルにいろいろあるけれど...♪』ということで、蛙という季語も春の蛙、夏の雨蛙・青蛙、河鹿(かじか)…

星々の賑はひめける火の用心

(ほしぼしの にぎわいめける ひのようじん) 第二十回 虚子・こもろ全国俳句大会 選外 三句一組・雑詠で今年の1月10日が投句締切でした。5月下旬に作品集が送付されるとのことで昨日6月7日に届きました。入選の場合は事前通知があるので拙句が選外であるこ…

蛍火を一粒もらふ真珠婚

(ほたるびを ひとつぶもらう しんじゅこん)NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2019.6.3(月)兼題:蛍神野紗希さん選 紗希先生からの蛍を詠むときのポイントは、 蛍は、はかない命や恋の象徴として和歌に詠み継がれてきた、伝統的な季語です。蛍の背負う重…