本堂にチェロ置かれある秋気かな

(ほんどうに チェロおかれある しゅうきかな)

『蒼海』22号 堀本裕樹主宰 選

市内のお寺でクラシックコンサートが開催されたことがありました。秋の紅葉の時分で夜のお庭がライトアップされて。

22号は8句掲載。満足です。
来週初めには23号が到着予定なので焦ってアップしました。

夕風に帰省の兄の寝まりをり

(ゆうかぜに きせいのあにの ねまりおり)

『蒼海』22号 堀本裕樹主宰 選

コロナ禍の規制が緩和されたGW明けに「久しぶりにお袋の顔を見たい」と兄が帰ってきました。普段は都会暮らしの兄。夕方、気持ちよさそうに昼寝をしておりました。

磨硝子に守宮来ぬ夜のつづきをり

(すりがらすに やもりこぬよの つづきおり)

『蒼海』22号 堀本裕樹主宰 選

窓硝子を這う守宮を見ながら夕飯の食器を洗うことが多いのですが、姿を見せない夜は「どうしたのかな」と心配になります。