2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

シュプールの切れよき臨時教師かな

(シュプールの きれよき りんじきょうしかな) 『蒼海』12号 堀本裕樹主宰 選 中学時代、不祥事を起こした担任の代わりに赴任してきた若い先生のことを詠みました。お姉さん的な存在で仲良くしていただき、実際にはスケートに連れていってもらったのですが…

寒鴉ゆく払暁の月追ふごとく

(かんあゆく ふつぎょうのつき おうごとく) 『蒼海』12号 堀本裕樹主宰 選 夜の明けきらない頃、なぜかゴミ捨てにゆくことがあるのですが、西の空に煌々と輝く月に向かって飛んでゆく烏の姿が幻想的でした。

ぶかぶかのセーターの孤児よく笑ふ

(ぶかぶかの セーターのこじ よくわらう) 『蒼海』12号 堀本裕樹主宰 選

産月となりたる姪の賀状かな

(うみづきと なりたるめいの がじょうかな) 『蒼海』12号 堀本裕樹主宰 選 令和3年2月3日、立春に姪が第一子を出産しました。私は大叔母になりました。

病窓の初凪に向く椅子二脚

(びょうそうの はつなぎにむく いすにきゃく) 『蒼海』12号 堀本裕樹主宰 選 闘病の末、20年前に亡くなった父を偲んで。新年句会に投句した句です。

屑鉄の山巨象めく冬日かな

(くずてつの やまきょぞうめく ふゆひかな) 『蒼海』12号 堀本裕樹主宰 選

木枯が窓を叩くや聖書閉づ

(こがらしが まどをたたくや せいしょとづ) 『蒼海』12号 堀本裕樹主宰 選