2021-05-15から1日間の記事一覧

振りやまぬ見送りの手よ春ショール

(ふりやまぬ みおくりのてよ はるショール) ふらんす堂通信 168号花実集 雑詠 髙田正子先生 選 160号から投句を初め、今号が初めての4句掲載でした(嬉)

たんぽぽや財布の鈴に猫じやれて

(たんぽぽや さいふのすずに ねこじゃれて) ふらんす堂通信 168号花実集 雑詠 髙田正子先生 選

春眠は駱駝で砂丘ゆくここち

(しゅんみんは らくだでさきゅう ゆくここち) ふらんす堂通信 168号花実集 兼題「春眠」 髙田正子先生 選 www.youtube.com をよく聴いていた頃でした。なので砂漠のラクダを思い浮かべたのだと(汗)

滾滾と泉湧くごと春眠し

(こんこんと いずみわくごと はるねむし) ふらんす堂通信 168号花実集 兼題「春眠」 髙田正子先生 選

燐寸擦る音冴ゆるなり星なき夜

(まっちする おとさゆるなり ほしなきよ) 『蒼海』11号 堀本裕樹主宰 選 2017年にいるか通信句会(懐かしい!)に投句した句のリメイクでした。 結社誌到着後、ブログにアップするのを忘れていました(汗)前号に続き11号も8句掲載していただきました(嬉)

夜半よりの雨に沈くや林檎園

(よわよりの あめにしずくや りんごえん) 『蒼海』11号 堀本裕樹主宰 選 前日から生憎の雨になりましたが、林檎狩りのお客も少なく、雨の林檎園には静謐な空気が漂っていました。個人的にとても気に入っている句です。

銀杏散るゲーテ詩集の一篇に

(いちょうちる ゲーテししゅうの いっぺんに) 『蒼海』11号 堀本裕樹主宰 選 ゲーテ詩集に「銀杏の葉」という詩があります。 「銀杏の葉」 東洋からはるばるとわたしの庭にうつされたイチョウの葉は賢い者のこころをよろこばせる深い意味をもっているこれ…

露けしや胸のクルスを枕辺に

(つゆけしや むねのクルスを まくらべに) 『蒼海』11号 堀本裕樹主宰 選 高校時代に若いシスターから十字架をいただいた。小指の爪ほどの小さな小さな十字架でした。

罫薄き便箋みつめ秋の蝶

(けいうすき びんせんみつめ あきのちょうな) 『蒼海』11号 堀本裕樹主宰 選 初案は<罫薄き白き便箋秋の蝶>。中七が詰まり気味と句会で指導を受け、このようになりました。お悔やみの手紙。

秋風に吹くオカリナの木目かな

(あきかぜに ふくオカリナの もくめかな) 『蒼海』11号 堀本裕樹主宰 選 とはいえ、オカリナは陶器のものが一般的でしょうか。

潮風に褪せし看板鳥渡る

(あきかぜに あせしかんばん とりわたる) 『蒼海』11号 堀本裕樹主宰 選 このころにちょうど大きな台風が来て、海からの塩害で庭木の枯れたお宅が多く、そんなところから発想を膨らませました。

ジャムパンの袋が飛んで秋の海

(ジャムパンの ふくろがとんで あきのうみ) 『蒼海』11号 堀本裕樹主宰 選 初案は2019年のいるか句会に出句した<ジャムパンの袋が飛んで赤まんま>。このときの兼題であった「赤のまま」を取り合わせたものでしたが、別の季語の可能性も探りつつ月日は流…