仲冬

花殻を庭に焚く香や小晦日

(はながらを にわにたくかや こつごもり) 『蒼海』20号 堀本裕樹主宰 選 句会で主宰特選をいただいた句。昔は仏壇のお花が枯れたら両親が庭で焚いて処分していたように記憶しています。小晦日(こつごもり)は一年の最後の日にあたる大晦日に対して、その…

一人嗅ぎ皆が嗅ぎ出す柚子湯かな

(ひとりかぎ みながかぎだす ゆずゆかな) 『蒼海』20号 堀本裕樹主宰 選 冬至の日に地元の入浴施設で「ゆず湯」のサービスをしているのをニュースで見て作った句です。

極月や小さき祠の小さき神

(ごくげつや ちさきほこらの ちさきかみ) 『蒼海』20号 堀本裕樹主宰 選 雪の日の実景を詠んだ句で、当初、上五は「雪かむる」でした。「雪を降らすとベタ。上五を『や切り』にした方がよい」と主宰から助言をいただきました。

星きれいなんまらきれい冬至の湯

(ほしきれい なんまらきれい とうじのゆ) 『蒼海』19号 堀本裕樹主宰 選 ドキュメント番組で耳にした「星なまらきれい」という言葉が心に残り、作った句です。私にとってはチャレンジ句でした。「なまら」は北海道弁で「とても」。「なまら」を強調すると…

ぴんと張る聖夜の白き卓布かな

(ぴんとはる せいやのしろき たくふかな) 角川俳句2023年4月号掲載句令和俳壇 雑詠 櫂未知子先生 佳作 久しぶりに櫂先生に採っていただいて嬉しいです!