はららごの一粒づつの光かな

(はららごの ひとつぶずつの ひかりかな)

NHK俳句さく咲く!平成30年10月放送応募句
兼題:鮭
櫂未知子先生 選 佳作

表現が簡単すぎるのできっとこの句はダメだろう...と思っていました。
そこが反省点です。
はららごは鮭の傍題。すじこのこと。ばらせば、いくら。

今月はテキストに三句掲載されました!

夜の桃こころを込めぬやうに切る

(よるのもも こころをこめぬ ようにきる)
NHK俳句 平成30年10月放送応募句

兼題:桃
星野高士先生 選 佳作

星野先生の佳作は初めてです。
(前回『夏料理』がいきなりの入選・一席だったため)
今年は桃をたくさん食べ、桃の句をたくさん作りました。
よい締めくくりになりました。

餌やりて卵のぬくし秋の風

(えさやりて たまごのぬくし あきのかぜ)

NHK俳句 平成30年10月放送応募句

兼題:秋風
岸本尚毅先生 選 佳作

久しぶりの岸本選が嬉しいです。
秋風は、俳句を始めてまだ間もない頃(といっても句歴3年未満ですが)、『俳句さく咲く!』で特選に入った記念すべき兼題でした。

北窓に月のかわりの胡桃おき

(きたまどに つきのかわりの くるみおき)
NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2018.11.5(月)
兼題:胡桃
神野紗希さん選 特選

胡桃という季語のポイントは、『リアルな胡桃もあるし、物語のなかに出てくる胡桃もあるし、西洋のくるみ割り人形のような素敵で不思議なイメージもあり、日本でも縄文時代から食べられてきた食材なので土俗的なイメージもありと、かなり幅広くアレンジのできる季語です』だそうです。

句友の瑠璃甫さんとともに特選5句に選んでいただきました。放送中、鶏侍さんのお句も紗希先生の選に入りました。3人揃ってというのが何よりも嬉しいです。

以下、選評の文字起こしです(黄色が神野さん、灰色がパーソナリティの岡田さん)

これも素敵な句でしたね。北窓というのは北風の吹く寒い窓で、冬になると北窓を塞ぐとか閉じてしまう、ちょっと寒さや寂しさを感じさせる窓なんですけど、そちらに今日は月が見えない。見えないからちょっと寂しい。でも月のかわりに胡桃を置いてみるよ!という、この人は寂しい夜の過ごし方をちゃんと自分で知っている人だなと思いました。

くるみにちょっと暖かさを感じてるっていうことですね。

月と胡桃を同列に扱うことで胡桃の存在感を強めてますね。

胡桃の兼題が続いて一時はどうなることやら...と思いましたが、
自分のお気に入りの句を選んでもらえました。
次の兼題は『蒲団』。オフトゥン!頑張ります。

胡桃割る王国ひとつ滅びたる

(くるみわる おうこくひとつ ほろびたる)
俳句ポスト365(第205回 2018年9月20日週の兼題:胡桃)
夏井いつき先生 選 人選

組長に二句採っていただきました。ありがとうございます。