2020-01-01から1年間の記事一覧

チェロ深く冬の宇宙の朗読会

(チェロふかく ふゆのうちゅうの ろうどくかい) 『蒼海』7号 堀本裕樹主宰 選浅田真央さんのプログラム『チェロ・スイート~バッハ無伴奏チェロ組曲第3番』からの構想で、『バッハ無伴奏』、『無伴奏チェロ組曲』と詠み込んでみたかったのですが、先行句が…

香箱の猫くづれゆく薪暖炉

(こうばこの ねこくずれゆく まきだんろ) 『蒼海』7号 堀本裕樹主宰 選

小春日の消し忘れゐるラジオかな 

(こはるびの けしわすれいる ラジオかな) 『蒼海』7号 堀本裕樹主宰 選

くつくつと林檎を煮つつ厨ごと 

(くつくつと にんごをにつつ くりやごと) 『蒼海』7号 堀本裕樹主宰 選

木の実降る獣の寝息やさしき夜

木の実降る獣の寝息やさしき夜(このみふる けもののねいき やさしきよ) 『蒼海』7号 堀本裕樹主宰 選

あられ屋の硝子ケースと初暦

(あられやの がらすケースと はつごよみ) 俳句界2019年10月号応募句雑詠櫂未知子先生 選 佳作鈴木しげを先生 選 佳作 大好きな九段一口坂 さかぐちさんのことを思い出して詠んだ句です。店舗にはまだ一度しか行ったことがないのですが、義理姉が毎年年末に…

日溜に蜜を吸ふもの石蕗の花

(ひだまりに みつをすうもの つわのはな) 俳句界2019年10月号応募句雑詠茨木和生先生 選 佳作 このあとに別の石蕗の花の句を記事にしておりますが、同じ日に作った句です(プチプチ一人吟行句)。

水底へ銀杏落葉のほの明り

(みなそこへ いちょうおちばの ほのあかり) 俳句界2019年10月号応募句雑詠稲畑廣太郎先生 選 佳作辻桃子先生 選 佳作 2016年7月から始めた俳句界への投句も今回が終わりです。やめるとなると少しさみしいものがあります。ブログの更新も減りますしね。また…

飛ぶものの大きくみえて枯木立

(とぶものの おおきくみえて かれこだち) NHKラジオ 文芸選評 令和元年12月放送応募句 兼題:枯木西村和子先生 選 佳作 久しぶりの佳作入選です!嬉しい。 三句投句したうち、この句はなんとかオリジナリティがあったかなと思いました。

水神の水をふふみて初詣

(みなかみの みずをふふみて はつもうで) NHK俳句さく咲く!令和2年1月放送応募句兼題:初詣堀本裕樹先生 選 佳作 初詣というか、もう正月を四日も過ぎたころのお参りでした。地元では水神様(すいじんさま)と呼ばれて親しまれている神社です。比較的街中…

図書館の窓枯れふかし名画めく

(としょかんの まどかれふかし めいがめく) ふらんす堂通信 163号花実集 兼題「枯る」 髙田正子先生 添削 初めて添削をいただきました。嬉しい!原句 図書館の窓枯れふかし名画めく添削例 枯ふかし図書館の窓名画めく 「図書館の中から外を見ていて、窓枠…

「パリは雨」遠き聖夜の電話かな

(「パリはあめ」 とおきせいやの でんわかな) ふらんす堂通信 163号花実集 雑詠 髙田正子先生 選 深夜のラジオ好きの私。夜中の天気予報で「パリは雨」と言っていたのです。そこからの創作句。

硝子戸を放てば石蕗の花日和

(がらすどを はなてば つわのはなびより) ふらんす堂通信 163号花実集 雑詠 髙田正子先生 選 美術館のカフェで食事をしたあと、とても気持ちのよい小春日和でしたので中庭に出てみました。庭に出るとき、大きなガラスのドアを押し開けるのです。プチプチ一…

指先にほどけてしまふ秋明菊

(ゆびさきに ほどけてしまう しゅうめいぎく) ふらんす堂通信 163号花実集 雑詠 髙田正子先生 選 知り合いから分けてもらって玄関に植えた白い秋明菊が毎年よく咲いてくれます。でも、赤い花はいつの間にか絶えてしまいました。指先で触れただけでばらばら…

手品師の金貨消えたる良夜かな

(てじなしの きんかきえたる りょうやかな)第21回 NHK全国俳句大会高柳克弘先生選 秀作 今回が二度目の全国大会挑戦でした。去年は一次選考止まりでしたが、今年はなんと秀作入賞!その次の二次選考で入賞となると、12月16日までに文書が届くことになって…

文束のかさと音せり秋の卓

(ふみたばの かさとおとせり あきのたく) 俳句界2019年10月号応募句雑詠今瀬剛一先生 選 佳作 今月の掲載句はこの句のみでした。今瀬先生に採っていただくことが多かった俳句界でした。ありがとうございました。

霜柱一糸一糸の透きにけり

(しもばしら いっしいっしの すきにけり) NHK俳句さく咲く!令和元年12月放送応募句兼題:霜柱堀本裕樹先生 選 佳作 類想句の域をなかなか超えられなかったなか、この句を採っていただけて嬉しいです。触れると折れてしまいそうな霜柱。その一本一本の透明…

海を見に二駅ほどの初旅よ

(うみをみに ふたえきほどの はつたびよ)NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2020.1.6(月)兼題:初○○(新年の季語)神野紗希さん選 作句にあたっての紗希先生からのメッセージは、「新年の季語には、さまざまな初○○があります。初日の出や初詣といったザ…