父の墓ひとり洗うて十年かな

(ちちのはか ひとりあらって ととせかな)

『蒼海』23号 堀本裕樹主宰 選

ここ数年、足の悪くなった母を連れての墓参りが難しいときがあり、私が一人でお参りするようになりました。

墓洗ふという季語を分解した、やや変則的な使い方です。