初秋

螇蚸とぶトラックの荷の瓦礫より

(ばったとぶ トラックのにの がれきより) 『蒼海』19号 堀本裕樹主宰 選 この年の台風の強風で、我が家の差し掛けの波板屋根が飛び、大工さんに修理してもらったときの句です。ちょうど新しい火災保険に入り直したところで、大きな額ではなかったのですが…

跪き墓拭き上ぐる終戦日

(ひざまずき はかふきあぐる しゅうせんび) 『蒼海』19号 堀本裕樹主宰 選 真夏の炎天下、半袖開襟スクールシャツの男子がアスファルトの道端にひざまずき、道路工事の迂回図の看板をしげしげと見ていたのです。そこから地面に直接ひざまずくことって日常…