跪き墓拭き上ぐる終戦日

(ひざまずき はかふきあぐる しゅうせんび)

『蒼海』19号 堀本裕樹主宰 選

真夏の炎天下、半袖開襟スクールシャツの男子がアスファルトの道端にひざまずき、道路工事の迂回図の看板をしげしげと見ていたのです。そこから地面に直接ひざまずくことって日常的になにかあるかな、と考えて作った句です。