サイネリアこの人のためだけに哭く

サイネリア このひとのためだけに なく)
俳句ポスト365(第215回 2019年2月21日週の兼題:サイネリア
夏井いつき先生 選 人選

シネラリア。サイネリアはシの音が死に通じるとして忌み嫌っての言い換え。

いろんな品種があって可愛いお花🌼

 

週末はのんびりと

基本的に投句成績を記録、報告するためのブログですが、たまにはささやかな日常の備忘録も...。

2、3年ぶりに「春のふわふわ眩暈」が戻ってきまして、加えて頭痛、肩こり、首こり、眼精疲労でここ半月ほど低空飛行でした。
でも、「好天のもと人並みに桜が見たいーーー!」と土曜日に近くの公園の周遊路を歩いてきました。

人工湖を囲む遊歩道は1周5.8 km。のんびりお散歩中のご夫婦やベビーカーを押すお母さん、ジョギングやウォーキングで周回する人々で比較的早朝から賑わっています。
私もお目当ての桜はもちろん、野鳥のさえずりなど聞きながら湖畔沿いを歩くこと1時間半。久しぶりのウォーキングで太ももの筋肉がプルプルになりました(汗)。
途中、桜並木を背景にスマホでお互いを撮影なさっていたご夫婦に写真撮影を申し出たり、地味に徳を積んでおきました(笑)。

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盛りは過ぎて葉も出ていましたが、まだまだ綺麗。
左下の黒い丸い物体は、現代美術家たべ・けんぞう氏の作品『Re-Creation』。鉄屑・廃品を素材とするキネティック・アートだそうです。後ろの淡いピンクの桜と緑の大地と良い取り合わせ♪

桜の季節が始まる前から投句用に相当数の桜の句を作りましたので、その答え合わせも兼ねての桜見物でした(つい先日連翹の句も作ったので実景を確認できて良かった!)。

身に何のあしあとのこる桜蘂 正木ゆう子
 桜の「蘂」もいつか詠んでみたい。

連翹の縄をほどけば八方に 山口青邨
 連翹の花がパーッと!こういう句を作りたいと常々思っており...。

連翹の光を頬に湖のまへ 阿部ひろし
 まさに昨日の散歩中のわたし!(←自分では詠めませんでしたが)

湖のかもめさん

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今朝はNHK俳句を見て、宇多喜代子先生の「始末」「始末のいい暮らし」「捨てない」「モノの冥利が尽きるまで使う」という言葉に触発されたり...。
もちろん「断捨離」が必要なモノもありますが、「今あるモノ(=家)を大切にしよう!」と、なぜか門扉や玄関の扉の拭き掃除、玄関のたたきの掃除から始めました。昨日までは「引っ越したい」とか「まるっと家を建て直したい」とか言っていた自分です(汗)。普段から家のことはさぼりがちで、草引き、お風呂のカビ取り、レンジフードの油汚れ、いろいろと気になるところは盛り沢山。暖かくなってきたことですし、息切れしない程度にやっていこうかなと思います。

今日のぶんの掃除を終えてシャワーも浴びましたので、この充実感に満たされたまま仕事に戻ります。
と思いましたが、昨日届いてた有吉京子のSWAN -白鳥- ドイツ編2~4巻を先に読んじゃお~(^^)

まだ知らぬ町の桜の中に立つ

(まだしらぬ まちのさくらの なかにたつ)
NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2019.4.1(月)
兼題:桜
神野紗希さん選 特選

作句にあたっての紗希先生からのメッセージは、『長い詩歌の歴史の中で詠みつがれてきた王道の季語です。だからこそ、過去の桜のイメージにとらわれすぎないで、今ここに立つ桜が描けるといいですね!』でした。

以下、放送中にいただいた選評の文字起こしです。

これもいい句でしたね。新年度、4月朔日に詠むべき一句だなと思いました。まだ知らない、来たばっかりの町なんだけど、その町の桜の中に立って、「ああここでこれから新しく生きていくんだな」ということを心の中で思っているというフレッシュな一句でした。

久しぶりの特選5句に入って嬉しいです。
桜の兼題は幅広く、いろいろ詠める点で難しかったのですが、自分でも気に入っている句でした。
紗希先生、今回も素敵な鑑賞をありがとうございました。

冬天へ青銅の馬湖の鳥

(とうてんへ せいどうのうま うみのとり)

『蒼海』3号 堀本裕樹主宰 選

地元の動物園がある公園は野外彫刻と人工湖も有名です。
そんな景から発展させた(つもりの)一句です。

結社誌3号も10句中7句掲載という成績でした。
句材探しの散歩にも作句にも時間のとれない時期で、当初、10句すべてを家にある食材から考えた「食の句」にしていたのですが、あまりに単調な仕上がりとなり、投句直前に半分ほど作り替えました。
なので大満足な結果です。堀本先生、ありがとうございました。

また少し忙しくなりそうなので、時間のあるときに急ぎ足でブログを更新しました。
おつきあいくださってありがとうございました(^^)

猿の脇伸びきつてをり冬の園

(さるのわき のびきっており ふゆのえん)

『蒼海』3号 堀本裕樹主宰 選

句材を探しに動物園へ。
色々な種類の猿がいて、「オープン・コンセプト」の展示法で、基本的に檻のない島に住んでいます。
大きな動物はいない動物園です。

焼芋に大小ありて一重の子

(やきいもに だいしょうありて ひとえのこ)

『蒼海』3号 堀本裕樹主宰 選

「一重瞼の子」を「一重の子」としてよかったのか、投句後も悩みました。
子供がじぃっと焼き芋を見ている感じ。

爪ほどの小さき十字架冬の雷

爪ほどの小さき十字架冬の雷
(つめほどの ちさきじゅうじか ふゆのらい)

『蒼海』3号 堀本裕樹主宰 選

高校生のとき、若いシスターが小さな小さな十字架を私にくださいました。
いまも大切にしています。