まよひなく中華鍋振り巣立鳥

(まよいなく ちゅうかなべふり すだちどり)

俳句界2018年4月号応募句
俳句トーナメント
堀本裕樹先生 選 2回戦敗退
3ヵ月連続で堀本先生のトーナメント選出でした。驚きました!
来月以降のプレッシャーがかかります(゚▽゚*)
(次回はまちがいなく選外...でもいいの)

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巣立鳥 春の季語。傍題に巣立、親鳥。卵から孵り、成育して巣から離れたばかりの若鳥のこと。鳥の雛は孵化直後は赤裸であるが、しだいに羽毛が生じ、成鳥となっていき、巣を離れる。これが巣立である(角川書店編 俳句歳時記 春)。
 つまさきに力をこめて巣立ちけり 野中亮介

巣立鳥という季語は自分でもなかなか使うことはないと思うのですが、師曰く『取合わせの妙』とのこと。この句を読んでくださった方はどんなイメージを持たれるでしょうか。

(私信ですが)先日からご心配いただきありがとうございます。おかげさまで家のことも落ち着きつつあります。お盆過ぎか、来月末ごろにはSNSはじめ各方面へ復帰できるのではないかと思います。仕事の締め切りも俳句の兼題の締め切りも待ってはくれず、いろいろと綱渡り状態ではありますが、焦らず腐らず諦めずにやっております。酷暑の折、みなさまもどうぞご自愛ください。


空気まであをあをとして夏料理

(くうきまで あおあおとして なつりょうり)

NHK俳句 平成30年6月放送応募句

兼題:夏料理
星野高士先生 選 特選・一席

NHK俳句から入選九句に入ったとお電話をいただいたのが5月21日です。携帯電話に留守電が入っておりました。2016年秋の俳句さく咲く!以来の特選入選です。2018.8月号のテキストに掲載されている選評を引用させていただきます。

この季題は何と言っても美味しさが伝わらないといけません。夏料理も堪能されていますが、その回りの空気までを詠まれて実に味が濃くなりました。発想の飛躍と共に広いところまでの写生が成功しています。

放送中も「大胆な句」とおっしゃってくださいました。自分でもぎりぎりまで句材の情報を削ってシンプルに仕上げた句でしたので、お褒めの言葉と受け止めております。
『突出して美しく、余韻の残る句だった』と評してくださったブログも見かけました。とても光栄でした。そして誰かへの賛辞は、こんなふうに丁寧な美しい言葉で送るようにしたいと自戒の念も込めて感じています。
一席にも選ばれ、一生に一度の幸運です。

王さんの漢詩朗々井戸浚

(わんさんの かんしろうろう いどさらえ)
一句一遊 兼題:井
夏井いつき先生 選 2018.7.25 水曜日放送

王さんが漢詩を唱えながら井戸を攫って(原文のまま)るんでしょうか

以前、組長(=夏井先生)のブログに書いてありましたが、一句一遊も現在かなりの投句数で、1ヵ月に一度、いずれかの曜日に読まれたらラッキーぐらいの確率なんだそうです。もちろん毎週読み上げられる常連さんもいらっしゃいますが、わたしは4月から気の向いた兼題のみへの投句でまさにそんな確率。今回のような一文字シリーズの兼題が楽しいです。

井戸浚 夏の季語。井戸の底に溜まったさまざまな塵芥などを浚い、井戸を清浄にし、水の出をよくすること。晒井、井戸替ともいう(角川書店編 俳句歳時記 夏)。
 井戸替へてはじめの水は井の神へ 丹野麻衣子

ハモニカ吸ふ海の日のサナトリウム

(はもにかすう うみのひの さなとりうむ)

俳句ポスト365(第197回 2018年5月31日週の兼題:海の日)

夏井いつき先生 選 人選

かなり久しぶりの二句人選でした。
ハモニカを吹かずに吸ってみました。