頼りなき日向の匂ひ沼涸れて

(たよりなき ひなたのにおい ぬまかれて)

俳句ポスト365(第182回 2017年10月19日週の兼題:水涸る)
夏井いつき先生 選 人選

原句の下五は「沼涸るる」でした。先生が添削して作り替えてくださったようです。
余情を込めて連体形止めにしたつもりでしたが、効果はなかったよう...。
今回は12句投句しましたが、いま見直してみても、没句は力が入りすぎていたように思います。

そして上位には、「月」と取り合わせた句がいくつかありました。
【天】の句は特に素敵でした。
 水涸るや月の匂ひのする小石  24516さん

私も月を題材に投句しました。
 水涸れて月世界めく谿深き
 水涸るる月の入り江に遊びたし

私の句は寂寥感がなく季語が活きていないし、具体的な景が伝わりづらい。
選評を読んでさらに納得です。

http://haikutown.jp/post/results/20171019?type=results2

自分で作ってみて(やってみて)初めてわかることって多いですね。

夕立の赤く弾けて今日の暮

(ゆうだちの あかくはじけて きょうのくれ)

俳句界2017年8月号で選外になった句。
推敲の甘いまま投句した結果、
夕立と暮れで時間の描写が重複していますね。

愛読している笹下蟷螂子さんの句集『忘れ雪』のなかに次の句を見つけました。

火の音を立てて降りだす大夕立

『着眼点は似ているのかな?』と一瞬嬉しく思いましたが、私の句は安易で陳腐な表現にとどまっています。

サイフォンの湯の昇りきて原爆忌

(サイフォンの ゆののぼりきて げんばくき)

俳句界2017年8月号応募句
雑詠
鈴木しげを先生 選 佳作
夏石番矢先生 選 佳作

いつもどおり7句投句し、3句(兼題1、雑詠2)採っていただきました。
今回の収穫は夏石番矢さんの目に留まったこと。
夏石さんはインパクトの強い句を評価される方で、「特選句には、意外感、言い切り感、自由さ、大胆さ、新しさを求めている」とご本人のブログで読んだことがあります。

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俳句五箇条として壁に貼っています

ひれ酒や五右衛門風呂の沸きあがり

(ひれざけや ごえもんぶろの わきあがり)

俳句ポスト365(第181回 2017年10月5日週の兼題:鰭酒)
夏井いつき先生 選 人選

計7句を投句。

この句かー!(お察しください)

舞茸や深山を父と母として

(まいたけや みやまをちちと ははとして)

俳句ポスト365(第180回 2017年9月7日週の兼題:舞茸)
夏井いつき先生 選 人選

計7句を投句。

過去の兼題「湿地茸」との違いをわからないまま投句した感が我ながら否めません。
ちなみに角川の合本俳句歳時記 第四版に「舞茸」はありません。茸類は「茸(副題:菌、茸、椎茸、初茸、毒茸(ドクタケ/ドクキノコ)」、「松茸」、「占地(副題:湿地、湿地茸)」の三季語。日本の茸の王様「松茸」に副題なし!