晩夏

三伏や鳥居残れる廃漁港

(さんぷくや とりいのこれる はいぎょこう) 『蒼海』22号 堀本裕樹主宰 選 散歩中にみつけた漁港近くの小さな神社からの創作句。寂れたひなびた港ですが健在で、廃漁港は言い過ぎです(汗)

夕風に帰省の兄の寝まりをり

(ゆうかぜに きせいのあにの ねまりおり) 『蒼海』22号 堀本裕樹主宰 選 コロナ禍の規制が緩和されたGW明けに「久しぶりにお袋の顔を見たい」と兄が帰ってきました。普段は都会暮らしの兄。夕方、気持ちよさそうに昼寝をしておりました。

夏休間近に来たる転校生

(なつやすみ まぢかにきたる てんこうせい) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 中学時代の思い出から。中途半端な季節に転校してきていつの間にかまたどこかへ転校していった同級生のことを詠んでみました。 18号は8句掲載でした。そして巻頭4席でした\(^o^)/…

吾の前を猫またぎゆく茅の輪かな

(あのまえを ねこまたぎゆく ちのわかな) 『蒼海』18号 堀本裕樹主宰 選 近所の神社に立ち寄ったらまだ茅の輪が残っていて、ラッキー!と誰もいない神社で一人くぐりました♾️。野良猫が何匹も棲み着いている神社なので猫も詠んでみました。

バスを待つ空に晩夏の始まれり

(バスをまつ そらにばんかの はじまれり)俳句界8月号応募句。雑詠古賀雪江先生 選 秀逸雑詠、兼題、トーナメントで計7句投句。4句とって戴き、1句がまさかの秀逸でした。ビギナーズラックが続きます。

通過するホームの灯り晩夏かな

(つうかする ほーむのあかり ばんかかな)伊吹嶺会 渡辺慢房 先生 【添削句】行く夏や灯り滲める夜のホーム