校門のペンキあたらし春入日

(こうもんの ぺんきあたらし はるいりひ

伊吹嶺会 矢野孝子 先生
【添削句】校門のペンキあたらし朝桜
     校門のペンキ塗り立て春の風(新入生もよいですね)

出来ている句で、情景が浮かんできます。
ただ、一句の姿として、新しいと入り日が合わないようにも思います。
ペンキはあたらしいというより<塗り立て>のほうがわかりやすいかも。

雨の日のフリージアの香際立てり

(あめのひの ふりーじあのか きわだてり)

伊吹嶺会 矢野孝子 先生
【添削句】雨の日のフリージアの香部屋に満つ("雨の日"がやや説明的)
       ↓
     部屋に濃きフリージアの香や雨もよひ(<の>が二つと中八が気になる?)
       ↓
     雨もよひ出窓に香るフリージア

フリージアは、本当に良い香がしますね。作者の気持ちは伝わります。
ただ、この句からは、何処にある花かイメージしづらい。庭?部屋の花瓶?
それとも、軒下の植木鉢?

雪かとも銀鱗かとも渡り漁夫

(ゆきかとも ぎんりんかとも わたりぎょふ)

俳句ポスト365(第165回 2017年2月9日週の兼題:渡り漁夫)
夏井いつき先生 選 並選

計6句を投句。

人・並選のアップ直後だったようで、最初、自分の名前を見つけられず、『あ~。ついに選から漏れたな...』と思ったのですが、その数分後、なぜか並選にありました。初めて投句した「145回 蜜柑の花」からの、人・並選連続記録がついに途切れた瞬間だと思いました。特に今回の兼題は自信がなく、諦めていましたので・・・。

子規庵の表戸くぐる冬の蝶

(しきあんの おもてどくぐる ふゆのちょう)

俳句界12月号応募句
雑詠
佐藤麻績先生 選 佳作

去年の11月に根岸の子規庵を訪れました。
「表戸くくる」で投句したのですが、「くぐる」に訂正されました。
Super 日本語大辞典の古語辞典では「くくる(潜る)」、のちに「くぐる」となっていたのでした。