裏道の猫の目細し冬ぬくし

(うらみちの ねこのめほそし ふゆぬくし)

第10回いるか通信句会

 堀本裕樹先生 選 佳作

「冬ぬくし」という季語の他にも、まだよい季語があるかもしれない。

「猫の目細し」はきっちりと描写できている。

「細し」、「ぬくし」と脚韻を踏むとよいかなと思いましたが、別の季語を考えてみます。

 

次回の第11回をもって、いるか通信句会は休止となりました。

残念を通り越して「ショック」ですが、お忙しい堀本先生のことを考えると仕方ないですね。

お弟子さんや会の別の方に添削させるという方法もあったかもしれない。だから、スパッと休止されたことに誠実さを感じます。

句会再開の暁には、ぜひまた参加したいと思います。

口笛を吹くふりをして黒マント

(くちぶえを ふくふりをして くろまんと)

第10回いるか通信句会

 堀本裕樹先生

どうして「口笛を吹くふり」をしたのか、その辺の心理が掴みきれない。

少し古色を帯びた風姿。

自分の中では 少しチャレンジした句。黒マントを着て、空口笛(っていうのかな、音を出さない口笛のこと)を吹いて気取っている姿を詠んだつもりでした(汗)
要再考!

 

 

舟客の送り出されし曼珠沙華

(ふなきゃくの おくりだされし まんじゅしゃげ)

俳句界10月号応募句
雑詠
稲畑廣太郎先生 選 佳作
鈴木しげを先生 選 佳作

計5句投句。この月は兼題【地】を投句できず。

送り出されしの「し」(過去の助動詞)が自信なかったのですが、大丈夫だったのかしら。

氷る夜や古びたインク壺の肌

(こおるよや ふるびたいんく つぼのはだ)

伊吹嶺会 矢野孝子 先生
【添削句】凍つる夜や父の遺愛のインク壺

添削句は思いの伝わってきそうな景。
凍つ(いつ)は凍る(氷る)の傍題。

 

今月の添削では、「三句共に完成された句ですので、このままでもよいと思います」との評でした。
でも、「景を鮮明に描く」が引き続きの課題です。