天高き雲間より鳥飛び出せり

(てんたかき くもまよりとり とびだせり)

伊吹嶺会 坪野洋子 先生

【添削句】雲間より礫のごとき渡り鳥

 

「天高し」は「秋高し」の副季語で澄み渡った秋の空の広々とした感じを指す言葉。よって、原句の季語の「天高き」は不適切である可能性がある。添削句は秋の季語「渡り鳥」を使用している。

白露や笹の葉末に朝日照る

(しらつゆや ささのはずえに あさひてる)

伊吹嶺会 坪野洋子 先生

【添削句】日を宿す笹の葉先の露の玉

 

白露に朝日が当たっている景を詠みたいのだから、上五で切ってしまうと句意が曖昧になってしまう。原句は朝日に主点があるが、添削句は露に焦点をあてた句になっている。

夏果ての水沫に触るる浜辺かな

(なつはての みなわにふるる はまべかな)

第8回いるか通信句会

 堀本先生に添削していただきました。

「水沫に触るる」をもう少し具体的に鮮明な光景として見せたかったかなと思いました。

 

胡麻干すや南縁の陽の強かりし

(ごまほすや なんえんのひの つよかりし)

俳句ポスト365(第153回 2016年8月4日週の兼題:胡麻)に投句し、人選にとっていただきました。人選の102番目でした。計7句を投句。

景を詠めていない句はダメ。それは自分でもよくわかります。

啄木鳥の鳴き声近し森深し

(きつつきの なきごえちかし もりふかし)

俳句ポスト365(第152回 2016年7月21日週の兼題:啄木鳥)に投句し、人選にとっていただきました。人選の62番目でした。計6句を投句。