まだ知らぬ町の桜の中に立つ

(まだしらぬ まちのさくらの なかにたつ)
NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2019.4.1(月)
兼題:桜
神野紗希さん選 特選

作句にあたっての紗希先生からのメッセージは、『長い詩歌の歴史の中で詠みつがれてきた王道の季語です。だからこそ、過去の桜のイメージにとらわれすぎないで、今ここに立つ桜が描けるといいですね!』でした。

以下、放送中にいただいた選評の文字起こしです。

これもいい句でしたね。新年度、4月朔日に詠むべき一句だなと思いました。まだ知らない、来たばっかりの町なんだけど、その町の桜の中に立って、「ああここでこれから新しく生きていくんだな」ということを心の中で思っているというフレッシュな一句でした。

久しぶりの特選5句に入って嬉しいです。
桜の兼題は幅広く、いろいろ詠める点で難しかったのですが、自分でも気に入っている句でした。
紗希先生、今回も素敵な鑑賞をありがとうございました。