夜長より墨絵の龍の放たれり

(よながより すみえのりゅうの はなたれり)
NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2019.11.5(火)
兼題:夜長
神野紗希さん選

作句にあたっての紗希先生からのメッセージは、「日が暮れるのが早くなり、長くなった夜の時間を、みなさんはどう過ごしていますか。誰と、どこで、何をしているか。満たされているのか、寂しいのか。言語化できない夜長の気分を、背後に潜ませられたら素敵ですね」でした。

以下、いただいた選評の文字起こしです。

これはかっこいい句ですね。夜長の闇から墨絵の龍がたちのぼっていったかのようなという、そういう勢いを感じる句でした。

夜長は10月放送分の兼題でしたが、国会中継の延長により今月に持ち越しとなりました。なので、いつも以上にたくさん、充実した投稿があったそうです。

自分では意外な句を採っていただきました。選外となった句に自信があったわけではありませんが、たしかに他の投句者さんの句の類想で、同じフレーズを使っているものの、拙句はもうひとつ踏み込みがたりなかったと思います。大いなる反省。

紗希先生、今月も素敵な鑑賞をありがとうございました。