蛍火を一粒もらふ真珠婚

(ほたるびを ひとつぶもらう しんじゅこん)
NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2019.6.3(月)
兼題:蛍
神野紗希さん選

紗希先生からの蛍を詠むときのポイントは、

蛍は、はかない命や恋の象徴として和歌に詠み継がれてきた、伝統的な季語です。蛍の背負う重厚な連想を活かすもよし、そうした蛍「らしさ」から自由になった眼前の蛍の姿をいきいきと描写するもよし。水の匂い、風のそよぎ、闇の深さ...。言葉の中に蛍を自由に放ってみてください。

以下、放送中にいただいた選評の文字起こしです。

紗希先生)真珠婚って三十年ですよね。結婚して三十年。真珠の代わりに蛍火を一粒もらったという。いいじゃないですか。真珠じゃなくてもいいじゃないですかと言いたくなる句ですね。
岡田さん)一緒に蛍見ながらね、『真珠婚だね♡』って。
紗希先生)あーよかった。よかった(笑)

前回の兼題「ハンカチ」に続いて結婚ネタでした。真珠婚は兄夫婦のことでした。
紗希先生、今月も素敵な鑑賞を(お二人で大受けしてくださって)ありがとうございました。