北窓に月のかわりの胡桃おき

(きたまどに つきのかわりの くるみおき)
NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2018.11.5(月)
兼題:胡桃
神野紗希さん選 特選

胡桃という季語のポイントは、『リアルな胡桃もあるし、物語のなかに出てくる胡桃もあるし、西洋のくるみ割り人形のような素敵で不思議なイメージもあり、日本でも縄文時代から食べられてきた食材なので土俗的なイメージもありと、かなり幅広くアレンジのできる季語です』だそうです。

句友の瑠璃甫さんとともに特選5句に選んでいただきました。放送中、鶏侍さんのお句も紗希先生の選に入りました。3人揃ってというのが何よりも嬉しいです。

以下、選評の文字起こしです(黄色が神野さん、灰色がパーソナリティの岡田さん)

これも素敵な句でしたね。北窓というのは北風の吹く寒い窓で、冬になると北窓を塞ぐとか閉じてしまう、ちょっと寒さや寂しさを感じさせる窓なんですけど、そちらに今日は月が見えない。見えないからちょっと寂しい。でも月のかわりに胡桃を置いてみるよ!という、この人は寂しい夜の過ごし方をちゃんと自分で知っている人だなと思いました。

くるみにちょっと暖かさを感じてるっていうことですね。

月と胡桃を同列に扱うことで胡桃の存在感を強めてますね。

胡桃の兼題が続いて一時はどうなることやら...と思いましたが、
自分のお気に入りの句を選んでもらえました。
次の兼題は『蒲団』。オフトゥン!頑張ります。