秋 時候

文束のかさと音せり秋の卓

(ふみたばの かさとおとせり あきのたく) 俳句界2019年10月号応募句雑詠今瀬剛一先生 選 佳作 今月の掲載句はこの句のみでした。今瀬先生に採っていただくことが多かった俳句界でした。ありがとうございました。

かに玉を織部に盛つて秋はじめ

(かにたまを おりべにもって あきはじめ) 『蒼海』6号 堀本裕樹主宰 選 美しい暗緑色の織部焼の丸皿。蟹玉の黄をのせて秋らしく。

父の忌の秋の葉山の夕日かな

(ちちのきの あきのはやまの ゆうひかな) 俳句界2019年9月号応募句兼題:「葉」名和未知男先生 選 佳作 俳句界3月号掲載予定分まで投句しておりますが、定期購読が終了することもあり、先月の投句分をもって本誌への投句をいったん終えることにしました。…

ビスケットの英字ならべて夜の長し

(ビスケットの えいじならべて よのながし) 俳句界2019年8月号応募句雑詠茨木和生先生 選 佳作櫂未知子先生 選 佳作 小川洋子さんの小説『人質の朗読会』から発想を広げました。小川さん大好きなのです。

夜長より墨絵の龍の放たれり

(よながより すみえのりゅうの はなたれり)NHK松山放送局 ラジオまどんな句会 2019.11.5(火)兼題:夜長神野紗希さん選 作句にあたっての紗希先生からのメッセージは、「日が暮れるのが早くなり、長くなった夜の時間を、みなさんはどう過ごしていますか。…

諸事終へて二百十日の夕餉かな

(しょじおえて にひゃくとうかの ゆうげかな) NHK俳句 令和元年9月放送応募句兼題:厄日宇多喜代子先生 選 佳作 季語は二百十日、厄日、二百二十日。立春から数えて二百十日めの意で、九月一日ごろ。「二百二十日」とともに台風が襲来することが多い時期で…

秋の夜の裸婦の油絵古びゆく

(あきのよの らふの あぶらえ ふるびゆく) まのあたり句会 2019.9.1(日)野口る理さん 並選 少し前になりますが、久しぶりに東京の句会に参加してきました。8月31日に「いるか句会」、9月1日に「まのあたり句会」です。この回のまのあたり句会の講師が、…

爽やかにももいろの杖歌舞伎座へ

(さわやかに ももいろのつえ かぶきざへ) 『蒼海』3号 堀本裕樹主宰 選 この頃、母にピンクの杖を買ってあげたのでした。少しでも気持ちも活動の範囲も広がるといいなと思って。 爽やか。傍題は爽涼、さやけし、さやか。秋の清々しさをいう。大気が澄み、…

清掃を終へたる処暑の外野席

(せいそうを おえたるしょしょの がいやせき) 俳句界2018年8月号応募句雑詠大串章先生 選 佳作高校野球が終わった頃の野球場の雰囲気を読んだつもりです。 処暑は新暦8月23日ごろにあたる。このころ暑さが一段落する。

海峡の風吹きわたり涼新た

(かいきょうの かぜふきわたり りょうあらた)俳句界9月号応募句俳句トーナメント堀本裕樹先生 選

さはやかにカノン流るる新校舎

(さわやかに かのんながるる しんこうしゃ)俳句界9月号応募句俳句トーナメント石井ひさお先生 選佐久間慧子先生 選

秋澄みて海の蒼さの戻りけり

(あきすみて うみのあおさの もどりけり) 第9回いるか通信句会 堀本裕樹先生 秋になると、さまざまなものが澄んできますね。海もさらに澄み、蒼を取り戻したのですね。この句も美しいですね。 自分でも気に入っている十二音だったので、先生に添削してもら…

蹲におつるものみな爽やかに

(つくばいに おつるものみな さわやかに) 第9回いるか通信句会 堀本裕樹先生 選 秀逸 おつるものは、主に葉でしょうか。鳥の羽根なんかも降ってくるかもしれませんね。蹲のとらえ方が美しく、「爽やかに」という季語がよく効いています。 先生からのコメン…

秋の夜や妻の名借りて試し書き

(あきのよや つまのなかりて ためしがき) 俳句界8月号応募句。兼題:「書」大高霧海先生 選 佳作

白露や笹の葉末に朝日照る

(しらつゆや ささのはずえに あさひてる)伊吹嶺会 坪野洋子 先生 【添削句】日を宿す笹の葉先の露の玉 白露に朝日が当たっている景を詠みたいのだから、上五で切ってしまうと句意が曖昧になってしまう。原句は朝日に主点があるが、添削句は露に焦点をあて…

空笛の追い越してゆく秋の昼

(くうてきの おいこしてゆく あきのひる)伊吹嶺会 渡辺慢房 先生 【添削句】空笛の川面に響く秋日和