(ゆうはなの いちまいのかぜ なみとなる)
俳句界10月号応募句
俳句トーナメント
五島高資先生 選
氷る夜や古びたインク壺の肌
(こおるよや ふるびたいんく つぼのはだ)
伊吹嶺会 矢野孝子 先生
【添削句】凍つる夜や父の遺愛のインク壺
添削句は思いの伝わってきそうな景。
凍つ(いつ)は凍る(氷る)の傍題。
今月の添削では、「三句共に完成された句ですので、このままでもよいと思います」との評でした。
でも、「景を鮮明に描く」が引き続きの課題です。
笑ひ顔父似と言はれ冬かもめ
(わらいがお ちちにといわれ ふゆかもめ)
伊吹嶺会 矢野孝子 先生
【添削句】笑ひ顔父似と言はれおでん酒
季語で、情景を鮮明にイメージできるとよい。
笑い顔×
笑ひ顔○
子規庵の裏戸潜りて冬夕焼
(しきあんの うらどくくりて ふゆゆやけ)
伊吹嶺会 矢野孝子 先生
【添削句】子規庵の裏戸潜れば冬夕焼
季語の夕焼けをもっと鮮明にさせること!
笹舟の遠ざかりけり浮寝鳥
(ささぶねの とおざかりけり うきねどり)
NHK俳句 平成28年12月放送応募句
兼題:水鳥
堀本裕樹先生 選 佳作
「浮寝鳥」は「水鳥」の傍題です。
熊眠り兎の跳ねて神の山
(くまねむり うさぎのはねて かみのやま)
俳句ポスト365(第160回 2016年11月17日週の兼題:熊)
夏井いつき先生 選 並選
計4句を投句。
忙しかったこともありいつもより投句数が少なく、
今回は全没だと思っていました。
特にこの句は、熊と兎で季重なりであることに後から気がつきました。
菊膾揃ひの箸の艶めけり
(きくなます そろいのはしの つやめけり)
俳句界9月号応募句
雑詠
今瀬剛一先生 選 秀逸
辻桃子先生 選 佳作
雑詠、兼題、トーナメントで計7句投句。
4句とって戴き、自分でも思いも寄らぬ句がまさかの秀逸でした。
トーナメントは上位句ではありませんが、
初めて名前が載ったのがうれしい!