氷る夜や古びたインク壺の肌

(こおるよや ふるびたいんく つぼのはだ)

伊吹嶺会 矢野孝子 先生
【添削句】凍つる夜や父の遺愛のインク壺

添削句は思いの伝わってきそうな景。
凍つ(いつ)は凍る(氷る)の傍題。

 

今月の添削では、「三句共に完成された句ですので、このままでもよいと思います」との評でした。
でも、「景を鮮明に描く」が引き続きの課題です。

熊眠り兎の跳ねて神の山

(くまねむり うさぎのはねて かみのやま)

俳句ポスト365(第160回 2016年11月17日週の兼題:熊)
夏井いつき先生 選 並選
計4句を投句。

忙しかったこともありいつもより投句数が少なく、
今回は全没だと思っていました。
特にこの句は、熊と兎で季重なりであることに後から気がつきました。

菊膾揃ひの箸の艶めけり

(きくなます そろいのはしの つやめけり)
俳句界9月号応募句
雑詠
今瀬剛一先生 選 秀逸
辻桃子先生 選 佳作

雑詠、兼題、トーナメントで計7句投句。
4句とって戴き、自分でも思いも寄らぬ句がまさかの秀逸でした。
トーナメントは上位句ではありませんが、
初めて名前が載ったのがうれしい!